
染め下準備
墨流し染めは染める前の下準備がいくつかあります。
約13mの一反の反物をまず綺麗に張ること。
どんな染め工場様もそうだとは思いますが、お着物を染めるために、作業を効率良く行うために「反物生地を綺麗に張ること」は基本でとても重要な工程の一つです。
そのために行うのが<伸子張り>
まずは反物を吊り下げるのに、張木という道具で両端を引っ張り縦方向に「ピンッ!」と引っ張って止めます。
その次に「伸子」という竹製道具を使用して反物生地を今度は横方向にしっかりと引っ張っていきます。
この伸子は両端に小さな針がついていて、生地耳にプスっと刺していくのです。

素材に応じて伸子を張る間隔は変えています。
その時々に応じて、生地状態を見ながらシワを伸ばしていくのです。
墨流し染めは水面の模様を一瞬で転写するので、小さなシワでも模様に作用してしまうんです。
細心の注意が必要なんですね。
<伸子張り>は慣れるまで時間がかかる作業ですが、ベテラン職人は見事な早さの手さばきで行っていきますね。
どこかでみる機会がありましたら、要チェックです!

今日は、クラゲ柄の反物にAQUA模様を染めて。
可愛く仕上がりました!