Masanori Sonobe
薗部 正典
薗部正典氏は、若い時代に修行で身に付けた技術をもとに、独自に技術革新を行い「墨流し染め」を確立させました。
当時の墨流し染めに使用される糊や染料は、実用的ではありませんでした。そこで開発を10年以上重ね、昭和期末に水に溶けにくい新しい顔料を開発します。そして、新たな墨流し染の技術を確立しました。
京友禅・墨流し染めの作品を制作し、数々の賞を受賞・名工に認定されます。京友禅の技法一つとして確立させ墨流し染めの第一人者となるだけでなく、絹織物を染める技術を他の素材を染めるために展開するなど技術革新を続け、後進にも技術を伝えてきました。
受賞経歴
2006年 京の名工に認定
2013年 京都市市長賞受賞
2014年 京都府知事賞受賞・現代の名工に認定
2017年 黄綬褒章受賞
2018年 通産大臣賞受賞
2019年 京都市長賞受など複数の賞を受賞
1938年
三重県度会郡に生まれる
1956年
学卒後、伝統工芸技術功労賞受賞作家、 小倉好象氏に師事し、ぼかし手法の技術を習得。
1967年
独立し染色活動に専念する
1970年
株式会社薗部染工を設立
「墨流し染め」の実用的な染料の研究
1986年
「墨流し染」の完成・発表
水にも溶けにくい染料を開発
2006年
「京の名工」に認定
2014年
「現代の名工」卓越技能者に認定
2017年
黄綬褒章を授与
2019年
第70回京友禅競技大会で京都市長賞など、いくつもの賞を受賞
2020年
二代目薗部染工に引き継いだ後も、後進の育成に助力する